「七人は僕の恋人」ウーマンリブ@本多劇場

宮藤官九郎氏のユニット活動であるウーマンリブ、次第に「売れっ子クドカン・ガス抜きの場」になりつつある気がする。2時間ずっとくだらない。くだらないのが大好きな私でも、くだらない……。と5秒ほど固まるくらいのくだらなさです(笑)。「生きる」「バトルロワイヤル」「ブラックレイン」「夢」「友だちのうちはどこ」など、映画のタイトルを借りて、それとは内容ほとんど無関係のコントがつぎつぎと。互いのリンクはない。笑いのモトも時事ネタが多い。アドリブで笑わせる時間帯多し。




前の「七人の恋人」は好きだったが、今回はコントによって、かな。最初、女優陣がはちゃはちゃなキャラの女子高生軍団になって、クドカン先生をいじりたおす「バトルロワイヤル」が面白くて期待したんだけど、最後のほうはダメでした(M-1ものと、老年アイドル「ズッキー」のコント)。ズッキーの池田成志さんは大好きだけど、飛び道具で場をさらうのが似合う方(あとはじっくり二の線でお芝居するのも好き)だと思うので、中心であそこまでゾンビる弾けるのはちょっとくどいかな。でもあの大量のアイドルナンバーを歌い続ける力仕事(笑)には感服です。歌うまいし!ほんとうにお疲れ様です(笑)。


いちばん持ってかれたのは「パチンコCR伊勢志摩」!これは最高!私、伊勢志摩さんの大ファンなんですよー!彼女もふだんは「飛び道具」キャラの方だけど、そんな彼女が堂々とメインになって、かつ、本人がそれを疑問に思ってる設定、というのがよくできてるわーと(笑)。彼女だけじゃなく、荒川さんや猫背さんや紙ちゃんや、デキる役者さんがそろってるのはいつ観ても贅沢ですね。峯村リエさんも、どこでもちゃーんと溶け込んで、嫌味のない笑いを生む役者さん。客演の遠山景織子さんは、芸達者の中では弱いですが、頑張ってるし楽しそうだし……ということで(笑)。


ドラマの脚本書きながらも、これだけのものを作って毎日上演してるクドカン氏の性?が伝わってきました。元祖・ウーマンリブを知っているだけに、次はそろそろきちんと練ったお芝居が見たいけど、こういうフリーダムな位置づけになるのかなぁこれからも。