旅初日:高松〜直島

個人的な備忘録&超私事なのでスルーしてください。




高松に行くのは10年ぶりくらい。前は四国めぐりの途中で、うどんを食べに立ち寄った、はず。高松駅は目の前に海があって好きなんですよね。高層ビルもたくさん建ってきっちり整備されてるけど、やっぱりいいな。


12時40分の直島行きフェリーに乗るまで時間があったので、早速駅前でお薦めとの「さぬきうどん」さんに立ち寄る。ぶっかけ(冷)に、しいたけといんげんの天ぷらを。このしいたけの天ぷらが肉厚で、一度煮てから揚げてあるので味がしっかりしてて、にも関わらず50円で(笑)感激。10年前と違って、今や東京でもきちんとした讃岐うどんを食べられるご時世ですが、違うのはやっぱり値段ですねー。数百円で満足。


フェリーでは甲板に上がって、青天&穏やかな海を見ながら久しぶりにリップの「Masterpiece」を聴く。日本の海にはリップとくるりがお薦めですね(笑)。どこか和風&ワビサビが入ってるので。「黄昏サラウンド」がめっちゃハマったなぁ。ちょっと脱線しますが、グループに対しての刺激の与え方として、PESとじんじんって立ち位置が似てるなぁと思っており、久しぶりに聴いた「黄昏」のPESのリリックもじんじんを彷彿とさせました*1


50分で直島。お〜草間彌生先生の赤いカボチャが出迎えてるよ!周囲を見ると、意外と私みたいな一人旅女性、という人が多くてちょっと安心です(笑)。「ベネッセハウス」の車でホテルまで行くのだけど、その途中は素朴な島の風景が広がっていて、勝手に描いていた「アートとして隙なくプロデュースされてる人工的な島」という思い込みとは全然違った。うん、いい感じだ。


「ベネッセハウス」の中で、今回泊まったのは、今年5月に出来たばかりという「PARK」棟。安藤センセイの建築です。とてもセンスよくつくられた「研修所」という感じのお部屋で*2、風情を求める人には物足りないかも。私はミニマムなものが好きなのでとても落ちつきましたが。部屋から瀬戸内海も見えるし、バズルームや洗面所の使い勝手もいいし、満足でした。


まずは近辺を散歩。ホテル前一面に延々と広がる海を前にしばらく黄昏れる(笑)。そこからいくつかのアート作品が屋外に展示されてるのを散歩がてら冷やかしながら、高台へと上がっていく。それにしても、人がいなーい!大声で宙船とか歌っても、だーれにも気づかれなくて気持ちいいかも(笑)。でも、あまりに無人で寂しくなる寸前に、観光客が向こうの方に見える、みたいなちょうどいい空気感です(笑)。


高台にあるのは「ベネッセミュージアム」。17時からここでギャラリーツアーがあり、参加するともれなくウェルカムシャンパンがついてくるんだよ!わーい(←目的が違う気も)。ちょうどタイミングよく沈む夕日を眺めつつ、シャンパンをいただく幸せといいましたら、もうもうもう!この時点でもはや旅に大満足のオレ。夕日というのはすごい速度で沈みますね。改めてその儚い贅沢さを満喫しました。


その後、いくつかの作品を解説つきで鑑賞する。これが予想以上に面白かったんですよ。現代アートは難解で意味不明、という思い込みをほぐしてくれる。ちゃんと意図があって、それを明快に説明されるとすっごい楽しい。個人的に杉山博司さんの地平線の写真を生で見ることができて感激。


すっかり暗くなった道をホテルまで戻り、テラスレストランで夕食。今後はうどんざんまいであると予想して、あえて洋食にしました。ちゃんとお一人様用カウンターが設計されてるレストランで居心地もよく、お料理もあっさりしてシンプルだけど美味しかったなぁ(特にイカスミのパスタ)。


それにしても、私は「手持ち無沙汰」になるだろうと、本を持ち込んで食べていたのですが、同じくお一人様の女性は、ゆったりと食事だけを楽しみつつ、「このワイン、美味しいですね」とかウエイターさんに話しかけたりしつつ、ヒジョーに余裕のあるステキっぷりで、敗北感にまみれました(笑)。ドレスアップしてストール巻いてセンス良かったしなぁ。理想の一人旅スタイルだね。私にはムリだけど(笑)。


このホテル、部屋にTVはついてません。あるのはBOSEのオーディオのみ。「お好きなCDをお持ちください」というホテルからのメッセージがあったのですが、出発前バタバタしていて持って行くのを忘れまして。仕方ないので、部屋に置いてあったジャズのCDをかけて、お風呂入って、冷蔵庫のビールを開けて、バレー特集の「NUMBER」(笑)と三浦しをんの新刊を読みつつ、しずか〜な夜を過ごしました。もちろん熟睡(笑)。

*1:思い込みかもしれませんが、刹那的なひらめきで生きてる一方で、刹那的であることへの不安やコンプレックスも抱えている感じ、ね。

*2:そのへん、いかにもベネッセっぽいとも言える。