ゴーストライター

きいちゃんのあんふぇあにかまけてたら、きんぐおぶこんとのことすっかりわすれとった!!最後の40分しか見れんかった!!でもわたしはモンスターエンジン好きなんだよねえやっぱ。


ええと、ロマン・ポランスキー監督のサスペンス「ゴーストライター」がお薦め☆。元英国首相ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝を書くべく彼の隠居しているアメリカの孤島におもむくゴーストライターユアン・マクレガー)。ラングの妻ルース(オリヴィア・ウィリアムス)と秘書アメリア(キム・キャトラル)の微妙な関係。折しもラングはイラク戦争の戦犯として告発されることに。そしてゴーストの前任者は酔ってフェリーから落ちて溺死したというのだが、そこには秘密がありそうで…。


これが実在のトニー・ブレアをモデルに書かれてると知らなかったのだが、当時の米英の関係やポランスキー監督の境遇を知って見ると味わいが増すと思われます。でもそれ抜きでも、映像が美しく無駄がなくほんとうに演出が巧いなあと思わせられる。サスペンスとはいえ過剰なあざとい煽りの演出はないので、むしろ物足りないと思うひともいるかもしれませんが、それをカバーするのが俳優陣。ちょっとマヌケ感を残しつつ他人の事情に巻き込まれていくキャラがユアンにぴったり(笑)。映画全体が重苦しい色味(全編天気は悪いしライティングも暗い)なのを、彼のあの軽やかさがいい感じに中和してるんですよね。首相の過去に巻き込まれ続けた彼が、最後に何を決断したか、のラストが効いてます。ブロスナンもどこか空虚な元・首相役にどハマり。渋すぎにも転ばず、軽いエンタメというだけでもなく、ちょうどよいバランスの手練な映画です。