ビルカニンガム/くちづけ

ビル・カニンガム&NYは、ファッションフォトグラファーのドキュメンタリー。80歳にしてなお、NYの街を自転車で走り回り、街の中の刺激的なスタイルを取り続ける。安い青い作業着を着続け、食事や住まいにも贅には興味なく、ただただ、ファッションと服とそれを着る人々を切り取る写真を撮影することが大好き。「清貧」ということばが浮かぶ。仕事には恐ろしくストイックだが、笑顔がチャーミングでジョークの素敵なおじいちゃん。その人柄と仕事の迷いのなさに打たれる100分。


くちづけは・・これはなあ。いやもう泣きっぱなしになっちゃうのだけど、そしてとても重い話なのだけど、細部がとても「よくできている」のがよくもありわるくもあり。ひまわり荘がかなりのユートピアとして描かれていて(周囲の理解がとても高い)「物語ですよ」ということを最初からお約束してあり、ラストも相当つくりごと(舞台作品らしい、ともいう)なのだけど・・そうしないと重すぎる、のかもしれないし。同じ系統ではあるが、愛・あむーるのヒリヒリした感情とは別の映画だなあと思います。役者さんはみなさん素晴らしいのだけど、橋本あいちゃんが役柄同様、芝居も力みなく自然でとてもよい。平田さん麻生さんも素敵。クライマックスシーンのカメラワークは堤さんらしいけど、ちょっと過剰かな・・。


同じ宅間さん作の「間違われちゃった」は苦手なりに面白かったです。こういう「よくできて泣ける」作風の方なんですね。


来期のドラマはあまりよく知らないのだけど、まず半沢さんとウーマンを見る予定。(日テレって、前にマザーもなかったっけww)あと孤独のぐるめ3と終電ごはん!