久しぶりに。

マンガ仲間の部長がいきなし「鉄子の旅」を、それもたった2巻分だけくれた。これ、特たなを見るまえに読もっかなぁ、と思ってたんです。あざっす。その前に「ヒカルの碁」全巻借りっぱなしですよねー。すみません。


あっちいのでまたしても重いものは読めてないのですけど。


読書中毒の作家さんの本。どうもこの人、読む速度が異常だと思う(笑)。彼女の文体も物語も好きなのだけど(最近話題の「赤朽葉家の伝説」ももちろんですが、最初は「少女には向かない職業」をお薦めします)、なるほど「読んでいる人の文章」なんだなあと改めて感じました。最近は「書きたい人口は肥大する一方、読みたい人口はどんどん減っている」とか。(プロとして)書くならまず読め。本当にそう思う。愛らしく安っぽい装丁でフワフワ増産されてくケータイ小説が平積みされてる風景とかさ、見るたびムカつき&悲しくてなりません。


滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

70年代、東京郊外の滝山団地に住む子供たちが通う「滝山小学校」では、1人の教師が中心となって「子供たちの自治」のもとに、ヒエラルキーを持つ子供社会(コミューン)をつくりあげていた。そこで違和感を抱えつづけていた著者が、今になって当時を検証していくノンフィクション。私より上の世代の話ですが、身辺雑記の部分は同じ郷愁を感じますね(笑)。「集団という暴力」「『みんな』という善意の押しつけの不気味さ」って、実はわたしは女子高時代にすごく感じていたんですけど、この著者はわずか12歳でそれを感じとっていたんだなあと思うと、その鋭さに驚きます。生徒の自発(という体裁)で軍隊のようになっていく林間学校の部分がクライマックス……怖いよーこれ。著者が好きだった同級生で、その林間学校の怖さを予感してただ1人参加を拒否した「河合さん」が素敵です。