「審判員は来なかった」ペンギンプルペイルパイルズ@シアタートラム

大好きなPPPPにらーめんずの仁さんが客演☆ということで、楽しみにしていたのですが、仕事で最初15分欠けてしまいー。そのせいでちょっと中味が分からないところもありー。感想ものびのびになってました。でも面白かったヨ!




大国・マリムから独立を果たした小国・パリエロは独立記念日を祝っている。一見はなやかな祝いの席だが、実情は政局不安定。マリム大使(片桐仁)はいい加減な人物だけにウラが読めないし、秘書(ぼくもとさきこ)と第二秘書(安藤聖)は仲が悪い。大統領(小林高鹿)はマリムに対して国家の威信を保つべく、パリエロ発祥の新しい「国技」を発明するよう、極秘のプロジェクトを組む。ゼロからのルールづくりに奔走する国技開発委員会。独立記念を祝う飛行機の部品が畑に落ちたことから運命が変わる農夫一家、怪しい企みを秘めた大聖堂……ぐるぐる回る舞台で、つぎつぎと場面が展開していきます。役者さんもかつてないほどの早替わりで、こういうの舞台ならではで大好きー(笑)。PPPPの作品の中でいうと、時間軸のパズルから、空間軸のパズルへ、という感じでしょうか。作・演出の倉持さんは「風が吹けば桶屋がもうかる話をやりたかった」と仰っていますが、なるほどなー(笑)。それだけにそのとっかかり(風が吹く部分)を見はぐねてちょっと残念。


やっぱり片桐さんの存在感の強さと、2役(大使と国技開発の老審判員)を同じ持ち味の中で演じ分ける軽やかさが印象的でした。初見の安藤聖さんも、美しい上に肝の据わったお芝居でいい女優さんですね。いちばん大変そうだったのは、農家でも大聖堂でも怒鳴りキャラだった玉置孝匡さんかなー(笑)。二枚目を説得力もって演じきれる高鹿さんがいるって、本当に強みだよなーといつも思います。小劇場で面白いものを観てみたい、という方にPPPPはおすすめですよー。派手さもあるし、センスがいいし、笑いもあるし、頭つかう楽しみもあるし。次回作もいきま〜す。