五反田団とポツドール。

今年は久しぶりになるべく小劇団を観ようかなと思っており。五反田団の「俺の宇宙船」とポツドールの「愛の渦」が面白かったので、2月と3月の舞台で遅すぎるけどちょこっとだけ書いておく。




五反田団、初めて観た遅れて来た客でございますが、なかなかにツボ。街が宇宙人にのっとられていると妄想を起こす主婦と少年探偵団の面々のおはなし。ラストシーンが物語の始まりである、というところが心に残る。ヒロインのダンナ役が、極力抑揚なく淡々と演じる変なひとだなと思ったら、彼こそが前田司郎氏だったのですね(笑)。ヒロインの川隅奈保子さんと混血ロシア人(爆笑)の奥田洋平さんの青年団組が好演されてました。


ポツドールは、岸田賞受賞作品ということで期待してたけど、それ以上に面白かった〜。乱交クラブの一夜(性欲と純情の愛の渦)を事細かに描いていくのですが(なのでダイレクトにエロ描写満載でございます)、冒頭の、お客さんが全員そろうまで無言の演出からして鷲づかみ(笑)。最初のぎこちないさぐりあい→コトをひとたびすませての躁状態→ぶっちゃけすぎての軋轢→更なる闖入者によるクールダウン→妙なしみじみした連帯感→また会おうね、といいつつ絶対会わないよね俺ら、という朝。ラストシーンも笑った。うまいオチです(笑)。人間しょーもねーなぁ、っていう苦笑まじりでちょっとだけ愛おしくなる読後感。役者さんが皆さん非常にナチュラルにお上手で、どういう演出されたらここまで力みなくできるのだろう、と驚きです。内田慈さん、いままでそんなに感心したことなかったんだけど、すごく良かった。男好きのするきれいなひとだよなぁ。この容姿とキャラで昼は保母さんで夜ココって……いやぁそそります(笑)。男優陣では岩瀬亮さんに注目。引き蘢りの冴えない役だけど、このひと、実はすごい色気ある人じゃないかな。そして役によって色々と化けそうな。


評判がいいのもあってか、ものすごい混んでましたね。個人的にはこれが最後のシアタートップス。大好きな劇場がまたひとつ消えてしまった……ほんとは最後の最後のサンシャインボーイズ公演も観たかったのですが、さすがにチケットとれなかった(笑)。最近、新宿地区撃沈ですよね。あぁ〜せめてスズナリと駅前劇場はなくならないでねお願い!