「THE OUTLINE 見えていない輪郭展」
auのINFOBARや±0の加湿器、無印のCDプレイヤーなどでも有名なデザイナー・深澤直人氏のプロダクトを、写真家・藤井保氏が撮影。雑誌「モダンリビング」の連載をもとにした展覧会が、ただいま東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIHGTで開かれています。お2人のトークショーがあるというので行ってきました。……藤井さんといえば、あかにしくんのドコモCM(未来篇)のカメラマンでもありましたね。
会場はもちろん満員の上、外の通路まで人が溢れ出す大盛況。多くは学生さんや若いデザイナーさん広告制作者さんだと思うけど、中には浅葉克巳さん佐藤卓さん副田高行さんなど、お2人と交流のある著名デザイナー諸氏の姿も。
うーん、一流の方は話も一流なのだ。商業デザインの世界で勝っている方々なのだから、もちろんコミュニケーション力にも卓越したものをお持ちですよね。「天然」という藤井さん、ほんっと素敵だなー。とつとつと、嘘はいっさいなく、でも説得力のあるお話がとても魅力的でした。
周囲はみんなメモとってたけど、私は記憶頼りなので以下「こんなかんじのこと」ですが。深澤氏の「デザインは自分の頭の中にあるものを出すのではなく、みんなの中に共通にあるものを探し当てて出すのだ」というテーマと、藤井氏の「初めて見ても既視感のある写真」というのはなるほど、実は同じものを目指されているのだなあと改めて(だからこそ、これが初めての共作だということに驚いたのですが)。中でも、深澤氏が「頭で考えていることも、話している言葉も、結局は抽象なんです。でもデザインはそれを具体にできる。その具体物を出すというのはすごく重要なこと。具体化するのが面白さであること」という話は、すごく納得するし嫉妬したなー(笑)。そうなんですよねえ。具体物ひとつですべてが回りだすあの醍醐味は、ライターには味わえない。結局ライターはデザイナーに負けるんです。おまけに優れたデザイナーは言葉感覚にまで優れてますし。もう勝てるわけない(笑)。
展示自体はトークショーもあってとても混んでいたので、後日またゆっくり見たいなと思います。1月までやってますので、ミッドタウンに遊びがてらぜひ。
http://www.2121designsight.jp/
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