デカメロン伝説21〜或いは男性の好きなスポーツ外伝/少し静かに/マシーン日記/OKAMOTO'S

ちょっと前ですが、ナイロンと大人の再演モノ、連続で観ました。デカメロンは、初演の男性の〜が大好きだったぶん、ちょっと物足りなかったかな。かなり物語性を削いだこと自体はそんなにイヤではなかったのだけど。スケジュールの事情で本多劇場にならなかったようで、それも影響してたのかも。やっぱり劇場の育て持った空気感というのは恐ろしいですねえ。マシーン・・は、鉄壁のマツオ&サダヲ&はいり&宝生版を観ているので、どうしても比較してしまうのですが、峯村さんははいりさんでなければ?という役柄を別の持ち味で最強に演じてらして流石でした。鈴木あんちゃんも、たぶんご本人が本来持つ暗さとか自意識みたいなものが役に合っていたけど、どうしても「芝居」しちゃうところがちょっとだけ残念。男性陣はやはり難しかったか・・。サダヲ氏のとんでもなく酷いことをしていても愛嬌がある、あの唯一無二の個性は凄いのだなあと改めて感じ入りました。少路さん自体は好きな役者さんなんだけど。そして何より脚本の凄さにも感じ入った。こんな卑屈でねじれた自意識ばかりの芝居がフランスでウケるの???と、フランスまで観に行くA氏としばし語ったんだけどw(わざわざ観に行く、わけではなく、たまたま休暇中に上演があったんだそう。羨ましい!)なんと相当ウケていたそうです。んー、フランス人も自意識ぴーぷる、だから?いちばんウケていたのはマツオちゃんの前説だったとか(笑)。お土産にフランス版のちらしもらいました。ありがとーA氏。


桐島〜の脚本で注目を浴びた喜安さんのブルドッキングヘッドロックの新作「少し静かに」が評判で、ようやく千秋楽(平日昼!w)にスズナリにもぐりこむ。平日昼なのに超満員。2時間超えのまさに「小劇場の芝居らしい力作」で、満足満腹でした。喜安さんの何気ない会話に潜む毒や呼吸の妙は、ケラさんをしのぐのでは?と思うほど。特に女性陣の微妙にイヤ〜な会話や、そこにNHKの受信料の取り立ておじさんが絡む感じとか上手すぎる!!!!スズナリの空間にはちょっとオーバーアクトなのが惜しいなと思ってたんですが、それもまた「芝居らしい芝居」を観たいひとにはちょうどいいのかな。でもやっぱりも少し平熱でもいいなと思ってましたら、ケラさんが似たようなことをツイッタで書いてました。とはいえ、ラスト、全員で踊って叫んで更にめっちゃ芝居っぽくなるが、その地響きや息切れが伝わる熱気は嫌味ではないし、主宰で今回初演出だったという西山さんが、ラストのダブルアンコで感極まっていたのもグッと来た。西山さんはルックスもいいし、すでに一列目に怪しいギャルどもが陣取っていたぞ(笑)。ブルドッキング、今後も注目です。あ、ヒロインの森ガール風な衣装がめっちゃ可愛かった。ああいうカッコしたい(似合わないけど)。


GWの初日には、オカモトズのツアー最終日行ってきましたー。いやあ手練なのは知っているけど、2時間のライブの緩急の上手なこと!踊った!跳ねた!ハマ!恐ろしい子!と月影センセイ白目をむいちゃいますよ。そしてオカモトズにはネガティブな歌詞もたくさんあるにも関わらず、陽気な「育ちの良さ」が充満してるところが面白いです。陽気でドライ。そして客席もまた軽やかにドライで、音を楽しみにきたよ以上!という雰囲気。ロックバンドにありがちな、鬱屈を晴らしに、バンドストーリーに共鳴しに・・みたいのじゃない。12歳で中学の入学式で知り合ってちょうど10年で〜(!つかまだ22かよ!)とか、絆をしみじみ語りかけたMCがあったんだけど、その時も客席醒めてて、ハマが「・・あ、たいしたことじゃないですね」とか引っ込めたところが面白かった。なんか客席ふくめ、バンプ世代のウエット絆信仰みたいなものがない空気が素敵だった。いやー超踊った。また行きます。


後で知ったけど、ワダショウが来てたんですね。ワダショウとオカモトズ、育ちの良さが醸す空気がとても似てる。次はトライセラとノーナの対バン行きます。楽しみ!