6人じゃなくっちゃダメなんだ。

奇跡の6人・・というとかつんさんかもしれないが、私にとってはこっちでもある。ジョビジョバ。ヅカファンを卒業して、ヅカ仲間だった演劇ライターのWさんに小劇場の注目劇団をいろいろ教えてもらっていたときに出会ったのが、まだ明治を卒業したばかり?だったかな?なジョビジョバの「黄金猿」@スズナリだった。ひとつひとつのコントも面白かったけども、それ以上にすべてが最後につながって一つになる構成が素晴らしくて、久々にぞくぞくした。6人組のキャラ立ちっぷりもよかった。華も実もある坂田さんが目立っていたけど、Wさんイチオシは六角さんで、確かにキャッチーな人で、でも実はわたしが気になったのはもさもさ頭で小顔で控えめなのに実は巧いんじゃないかと思わせるハセ氏だったなー。この黄金猿、無精なのでちゃんと確認してないけどBSの演劇チャンネルで放映されて、VHSに残ってるはず(笑)。


あっというまにジョビは人気者になり、大手プロと契約し、当時ブイブイだったwフジテレビと本広監督の寵愛を受け、さるしばい〜ロクタローというフジのコント深夜枠を持ち。で、わたしはジョビジョバファンサイトを立ち上げ(笑/若かったね!やる気あったね!)いまの相方ちゃんともそこで知り合ったり。つまり、いい歳こいての第二の青春期はジョビだったんですよねぇ恥ずかしいwww。


私はとにかく外見も芝居もどストライクだった長谷川ファンでしたが、ジョビは小劇場気質とゲーノー界の間で色々と疲弊して、一時はZEEP TOKYOでカウントダウンをするくらい人気者になりながらも、結局12年前に活動を休止しました。それはもうそうじゃないといけないんだろうなぁと思う休止だったし、リーダー・マギーの観劇マナーにシビアで、ファンにつっかかる尖りや気負い(と、結局オレが持ってくぜ!な自意識)には辟易だったので、ちょっとホッとしたりもしたなぁ。


だから、まさか12年後に復活するとは思わなかったんですよね。メンバーの何名かが芸能界を引退したというのもあるけど、それ以上に、バンドの再結成はよくある話で、だからこそ自意識プライドの高いマギーは再結成=カッコワルいだろ、という人だと思ってたので。未だ半信半疑で相方ちゃんと向かった12年ぶりのジョビは、「U-1グランプリ case5 ジョビジョバ」。それは、U-1主催でありジョビファンだった福田さんのおかげで生まれた奇跡の一夜でした。


体型がすっかり変わった人、歳とってないなぁ〜な人、全体的に笑いの取り方がまるくおっさん的だったこと。おっさんが自虐ネタに走ると笑えないぜwwってこと。やっぱり骨格はオバちゃんネタなんだなぁってこと。最後の定番ネタであるセキネでちょっと泣けたこと(これアイデア的に秀逸なコントですよ)。懐かしくてなんというか・・たまらん時間だった。前は見えてなかったものがいろいろ見えたなー。マギーが役者として信頼してるのは坂田・長谷川で(だからこそ話の背骨がオバサンズなんだよね)他の3人は飛び道具なんだなぁ(でもその飛び道具をいちばん上手く使いこなすのはオレだよっていう自意識は健在ww)とかね。


実はいちばん変わったのはマギーですよね。あの「オレオレ感」がすっかり芝居から消えていたよ。前より好きだよ。そして、やっぱりハセはオバちゃんからバカなガキんちょまで本っっっ当に上手いなぁ〜としみじみした(外見はザ・草食男子代表!みたいな感じから年相応の貫禄がつきましたが)。手指の美しさも健在!!!!あーほんっと好みどすとらいくううう!!!さかちんはねぇ、上手さは当然なのですが、やっぱり体型が変わったのでちょっと物哀しさが・・><。さらに鈍さに磨きがかかった石倉さんw、やっぱり猪木として生きるしかなかった><六角さん(ほんっと歳とらないねぇ)、今だけだから、というはっちゃけぶりが良かった明水さん。時々客席を置いていっちゃう内輪ノリの雰囲気まで懐かしくて笑えたけど、でもこれは一回きりにしてほしいとも思いました。ちゃんとした再結成なんかしちゃだめだよ。しても面白くないよ。あの時の、若気の至りを含む才気走った笑いだったからこそジョビはかっこよかったんだから。そして今回だって、いちばん面白いとこ持ってたのは実は福田さんだったんだから(笑)。


もう見ることはないと思っていた6人を、12年ぶりに見ることができました。ありがとう。奇跡はある。だとしたら、今後もあるかもしれない(笑)。な〜んてな(笑←信じてないよ)。