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いすらむ国の話題が多いせいか「生きる意味のあることを」とか「同じ死ぬなら意味のある死を」とかのことばを聞く訳ですが、いつも思うのだけど意味があるってそんなに大事なのかなあ。意味のないことって意味ないの?そーなの?


意味のないことは素晴らしい。と、ナイロンを観る度思う訳ですが、今回の「社長吸血記」もめっちゃ意味はなく、人間のどーしよーもなく、苦くでも甘ったるいずるずる感がしみてきてたまらなかった。とある会社(「会員」をだますタイプのw)の社長が失踪、社員たちのすったもんだと、その失踪した社長の脳内世界がパラレルで描かれる。その間をとりもつのが自称「良い探偵」でホームレスの男(山内圭哉)。シリアスにふりきりそうになると、いやいや人間そんなかっちょよくねーよ!なトホホ感を差し込み、ナンセンスな笑いが急に通り雨が降る前のさーっとした怪しい風に変わる。この振れ幅がナイロン。会社の屋上、という人間のダメさが浮かび上がる場所設定もさすが。杏ちゃんはこういうあくどい役いいねえ。素晴らしい滑舌ー。「青い鳥」の時にこんな女優さんに育つとは思わなかった。かもめんたるの2人(特に岩崎さん)もよい。山内さんのこの手のかき回しはお手の物。一方で、社長の脳内世界の登場人物がみな劇団生え抜きの人々であることもうれしい。イヌコさんとリエさんの「でっかいのとちっさいの(ちーちゃんといっちゃん)」のコンビが今回はコメディリリーフ的に使われていて、とても安心感がある。ちょい役かと思いきや、しどころ満載な喜安さんもうれしい。そして登場人物がみんなMが頭文字なのは何の意味があったのかなーという疑問が。・・なんと来年は傑作「消失」の再演とか!!!うひゃああ楽しみ(来年の12月だそうですが・・ww)!!まずは「雨の降る日は天気が悪い」、みにいかないと・・ほんとに円形劇場おわっちゃうんですかね・・。