春のながさん映画祭り。

3月のライオン、映画館で見るほうが楽しめる。スクリーンでおっさん(えすぺしゃりー、くらのすけ&うみざる)の毛穴全開なドアップ(ときどき麗しいれいくんのドアップ☆)を舐めるほど見られるのは映画館だけ☆!そしてそこが間違いなくいちばんの見所☆!漫画のファンなので答え合わせ含め楽しめました、が、今回の主眼である幸田家とれいくんの関係性、あのやるせないヒリヒリ感が漫画よりむしろリアル映像のほうが薄めなのは不思議だった・・。漫画だとお母さんが意外とキーマンなんですけど、そこまったくネグられてましたね・・。そのぶん(将棋のルールも何も分からないけど)将棋シーンのほうが楽しめた。かすみんのこーこさんは完全ミスキャストだろ!の予想を覆してハマってましたねー。彼女が最初から持ってるネガな雰囲気が合ってるのだと思います。川本家は後半にがっつり描かれるのだろうけど、雰囲気はすごくいいかんじ。ひなたちゃん結構大人っぽいけどwwももちゃんと猫たちが素晴らしい。地味〜にスミスさんがぴったりだった(中村倫也くんっていい役者さんですよね)。二階堂は漫画まんまだけど、つまり漫画まんまだとうるさすぎるということが判明wwwそして島田さん流石すぎwww。何より、れいくんの素晴らしさ。これは後半どう爆発するか楽しみでしかないです。妻子捨男(伊勢谷さん)は正直かっこよすぎですが、VSれいくんはすごい見所ありそうだ・・。


ララランド、クラシカルなミュージカル映画にある「愛し合ってめでたしめでたし」ではない最後の見せ方、映像の構成のうまさがいちばん素敵でした。クライマックスのつくり方のうまい監督さんだなあ。でも、意外なほどにロマンティックでスイートでびっくりしたし、意外なほどにミュージカルのフィジカルな快感は薄い。リズム感的にもメロディ的にも。OPも素晴らしいんですが、そんなに歌や音楽としてはキャッチーではないよね。原色が基調の色彩が美しい。エマストーンの方が評価されている感じがするのですが、やっぱライアンゴズリングかっけえわああーーーー。ちょっとだけこの枠組みやスイートさに照れてる感じがまたかわゆうううーーーー。無意識だだ漏れのエロおよび色気といえば、20歳のじんちゃんか35歳のごずちゃん!


ララランドみたよ、と言ったら、いやいやムーンライト見ろよ傑作やど、と言われて見たよムーンライト。おお!おなんという静かな映画。取り巻くもの(麻薬中毒・ディーラー・貧困・拳銃・不良たち・・)がすべて荒々しく肉食系な方に転ぶはずなのに、物語のなんたる静謐で内省的で草食系なことよ!!重さもヒリヒリした空気も、事件ありきではなく(いやきっかけとしてはあるけど)人の内面から出てくるもの。大きな視点(社会的俯瞰とか、監督の神視点とか)からではなく、画面も音も「彼」の内面のフィルターを通じての要素しか描かれない、だからとても寡黙で何も説明がない、その筋運びがなんともいい。ララランドが原色ならこちらはブルーとパステル。そして黒人の肌にはどんな光も色もほんとうに美しく映えるなあ。そしてララランドがスイートなようでビターだとすると、こちらはビターなようでとてもスイート。こんなにピュアな恋愛映画(といっていいと思うのですが)だとは。今年は、アカデミー賞のロマンチストな側面が出た年だったのでしょうか・・。