ワンダフル・フリー!

楽しかったなあ全日本男子。まずこの24人に残ることが凄いことなのだが、さらにグループが変わるごとに、レベルが上がっていくのが分かる。世界で戦う最終グループの選手の凄さはもう雲の上という感じで、そこにたどり着くまでの彼らの努力を思うとなんというか・・安易にヘタとか甘いとかダメとか、ましてや容姿がどうとか人格がどうとか、もっと言うと陰謀論がどうとか、そんなん言えるほど偉くないですよ私は・・とにかく尊敬しかなくなりますね。それ女子もいっしょだし。ふだん世界レベルの試合を見ているから実感しにくいけど、ほんと凄いっすトップの方々。そして下位の選手だって個性があり懸命な姿があり、それを支えてるコーチやチームメイトがいて、ひとりひとりに人生があって・・ほんといいものを見た。


トップグループで印象的だったのは唐川選手。佐藤先生の生徒さんなんですね。ジャンプもスピードもそれほど・・なのだけど、ひとつひとつが丁寧で、基礎を叩き込む佐藤門下だなあという美しさでした。あとちっちゃい佐藤くん!昔のしょーまを思い出させるちっちゃさで、しょーまほど恐ろしさは感じないけど、でも堂々とジャンプを跳んでいて「新人賞」も納得でした。で、第二グループ前に、後ろの空いている席になんと本田姉妹が!太一選手の応援に来た模様・・ほんと可愛いわふたりとも。さらちゃんの色の白さと美人さんっぷりは大物感ありますね。太一選手の時はみゆちゃんが「たいちがんばれ!!」と野太いww声で応援していて、なんだかんだあるけど、本田家がんばれよとおばちゃんは応援する。


第二グループは人気者の社会人スケーター・山田こーしん君や、リトル・ボーヤンな壷井くんが印象的だった。中村しゅうくんもグッと大人の滑りに変貌していて、これは好みだ。第二にいるような子じゃない、君は!と思う・・。最終滑走の太一選手はジャンプパーフェクトですごいガッツポーズ。みゆちゃんさらちゃんも大喜び!ただ太一選手はジャンプ以外の身のこなしが硬い&スピンが遅いのがちょっと残念なのですけどね・・。第三グループ、6練で飛び出してリンクをガンガン流す草太選手のスピードが恐ろしくて超かっけえええ!の。あの疾走感だけでチケ代惜しくないぞくらいのかっこよさ。このグループは皆さん素晴らしかった。せなくんと須本くんのジュニア勢レミゼ対決(連続で演技wwおまけに何故か衣装までダダかぶりwww)も見応えあったし、特に須本選手は後半どんどんスケートが伸びやかになって乗っているのが伝わってきて、決して表現が上手な選手ではないけど、清々しくて良かった。これだけメンタルも伸びてると、世界ジュニアも期待できますね。川原星選手は滑りも身のこなしも美しくて、私すごく気に入った!・・と思ったら、今季が最後だったのか!残念。鈴木潤選手もミスはあったけど、魅せる姿が素敵。りゅーじゅの気迫とガッツポーズと感極まった表情(フリーだと4位!)には、決してりゅーじゅ好きではない私も立ち上がりました。もう一度世界に出るチャンスをあげたい選手です。そして会場が始まる前から泣いている(ウソ)そーた!そーた!!!!フリーもノーミスですよそーた!!!今回コンビネーションは3−2で、最後の方ちょっとキツそうだったけど、でもスケートの滑らかさや、大柄なのに身のこなしにまったく無駄のない美しさや、スピンの色気はもうちょっと別格。世界規格なのが分かる・・今後どこまでジャンプが戻せるのか不安なところもあるけど、でももし4回転まで挑戦できなかったとしてもこの才能は世界に見せよう、見せないと損!もちろん会場スタオベ。本人もキスクラで笑顔でよかったなあ・・泣いたっす。9位おめでとう!


そして緊迫の第四グループ。全員ガンガン6練からジャンプを決めていく中、ちょいちょい転んでる佐藤選手にちょっと和む(スミマセン)。しょーまと友野くんって私どっち見たらええねん!状態だったけど、とりあえずこれを逃すと見る機会がなさそうな友野くんにロックオン。ああかわゆす〜〜。その友野くんからだけど、とにかく会場が緊張してるんですよ。水打ったとはこのことかと。やりにくいんじゃないかと思ってたけど、やりぬいたぜ!冒頭の4S2Tが決まったところで大拍手。ニコニコ客席アピールも完璧ー。私、音楽を細かく編曲して使うのあんまり好きじゃないのですが、友野くんのウエストサイドは全く気にならない。演技にちゃんとパートごとのメリハリが出ているからだと思う。ウエストサイドといえば鈴木あっこさんでしたけど、それと並ぶ名プロだねこれ!来期もこれでもいいくらい。去年から考えると4Sの決定率も他のジャンプの安定感も段違いだし、成長まっさかりですね。キムヨナが「国民の妹」だとすると友野くんは「国民の孫」です(きっぱり)。もちょっと得点出ても・・と思ったのですが(ステップのレベルとスケーティングかな・・彼が似ていると言われるまっちーもスケーティングが弱くて点数伸びきらなかったし・・)最終4位ヒュー!!四大陸行けるかと思ったんだけどなあ・・残念だなあ・・><


国民の孫・友野くんがメリハリなら、フィギュア界のマエケン・ダイスは背中。背中のラインが美しい。やはり怪我あけで弱々しい優しさがあるのだけど、でも彼の体の使い方は最終Gでも際立っていました。まだ続けてくれるのだとしたらとても嬉しい。佐藤君はジャンプがぼろぼろだったんだけど、何故かそれでも悲壮にならない明るさがあります。スピンや表現の個性は唯一無二だしね。ああ誰かジャンプ安定するようなコーチついてくれないかな・・彼も世界受けするタイプだし!そして、6練からジャンプの高さが飛び抜けていて気合いが違ってたムラくん。何と言うか・・リンクから離れていても、思いというのは伝わるのだなあ・・不思議だ。他の見守りコーチと違って、前を通るたび「行け!!」と大声をかけて拍手するパパコーチたちにもグッときた。どの選手よりも高くダイナミックなジャンプ。こんな凄い武器を持つ選手だったのか。もう一度チャンスがあってよかった、まだありがとうは言いませんムラくん。・・・大興奮の中、硬い顔でウォームアップするデカを見て「でもいつも硬い顔だよねデカは」とお気楽に言うS野さんに笑う。フェリーニメドレーは名プロだけど、ミスが大きく印象を損なう難しいプロでもある。4Sリピート、3Aリピートで内心ひいいい!となり。でもあきらめない意志がガンガン伝わってくる滑り。最後までスピードもありよくコントロールされていて、今までのひ弱なデカとは別人でした。単独3回転ですらコロコロ転んでたジュニア時代から思うと・・本当によくぞここまで(泣)。終了後は会場ざわざわで「え、どっち?どっち?」って感じ(私はムラ君が4T2度目は跳ばなかったというのが、見てて分かってなくて。あれが3L3Tじゃなく4T3Tだと思い込んでいたので、さらにひえええとなってた)。おめでとう!


その戦いとは別次元だったしょーま。今回はダントツの一位なのに、イマイチ注目されてないというww感じで。でも生で観てやはり飛び抜けてる・・と感じる。第二Gでそーた選手に感じたのと同じ印象。どっしりと滑らかで、エッジが深い、小さいのにすごく大きく感じる。自分との戦いというのは、人と戦うより大変なんだろうなという結果でしたが、2A4Tなんて面白いこと、彼しかしないと思うのでwよかったです。4ループ美しかった!最後のスピンも美しかった!・・個人的には、しょーまにはクラシカルなものではなくもっとダンサブルなナンバーを滑ってほしいんですけどね。笑顔で滑るような。彼が友野君のヤツ滑ったらどう見せてくれるかな、とか思うもん。あ、あと、しょーまの今回のエキシビは末恐ろしかったです。絶対完璧にやるって意志を感じた。


表彰式で、トロフィー持ったしょーまが「重い・・」ってぶつぶつ苦笑いしててwwそれを下に置いたのはよかったのだけど、天然君だからトロフィーが正面向いてなくてww、それをお兄さん・ムラ君が前向きに直してたのがいちばん面白かったです。